明日は良い日

毎日が日曜日……シンプルに晴耕雨読。

東京バンドワゴン「キャント・バイ・ミー・ラブ」

予約しておいた「東京バンドワゴン」(小路幸也著)の第19弾「キャント・バイ・ミー・ラブ」が届いた。
毎年1回4月に新刊、2年前発行の文庫本が発売される。
東京バンドワゴンを初めて目にしたのは2017年発行の第12弾。ちょっとふざけてない、と思いながらも面白くて、それ以前の物を文庫本で購入したから、本箱には第1弾からズラリと並んでいる。
巻末に「あの頃、たくさんの涙と笑いをお茶の間に届けてくれたテレビドラマへ。」と小路幸也さんの言葉がある。うんうん、そうなんだ、ホームドラマなんだね。



物語は、76歳で亡くなったものの空には行かず、生存中と同じく一家のすぐそばにいる「サチさん」が語る、堀田家1年間の話。春・夏・秋・冬と4つの物語が展開され、翌号は前号の最終季節から始まる。つまり冬・春・夏・秋の4つの物語が…。
登場人物は善男善女で美男美女で、思わず吹き出してしまうほどスケールが大きかったり、反対にチマチマしていたりする。そして、さまざま起きる事件は、嘘でしょう?と呆れるほど都合よく解決する。時に堀田家脈々と続く歴史の登場人物たちまで借りだされて。
ハラハラドキドキもなく、イライラも、腹立つわぁ!もない。



ならば何故に飽きもせず(いや、飽きている部分もあるし、らくらくと想像できちゃう時もある)予約してまで単行本で買っているんだろう?
良く分かりません。
東京バンドワゴン中毒でしょうか?
それとも惰性?



これだけ長く付き合ってくると、なんだろう、私も堀田家のご近所さんとして、古本屋やカフェに入り浸っては騒動に巻き込まれたりしている感覚になるんだな、これが。
ようするに、半分あきれながらも堀田家の皆さんと一緒に、騒動を楽しんでいるのだと思われる。


そうそう、忘れるところだった。
毎号毎号感じるのだが、サチさんの季節の描写が素晴らしい。
そこを読みたくて……というのも購入したくなる大きな点だ。

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