明日は良い日

毎日が日曜日……シンプルに晴耕雨読。

シャキッ!

風邪予防対策として、15分毎に喉を潤しているというある医師の話をきいたのがきっかけで、5~6年前から夏でも冬でも、水分補給のための魔法瓶を持ち歩いている。


夫の通院日。
この病院ではサービスの飲み物が何種類か用意されているので、とりあえずは持参の飲み物はバッグにしまったまま。
受付・問診のためロビーに向かった夫を待つ間、端にある自販機スペースで、サービスのあったかい玄米茶を飲むのがいつものこと。
喉を潤すためなので、小さめの紙コップ1杯の麦茶を二人で半分ずつ飲むのもいつものこと。


肌寒さを感じさせた今朝、「温かい飲み物が嬉しい季節が来たんだなぁ」と感傷的になりながら飲み干し、間隔が空けられた椅子の傍に立っていると、40代と思われる女性が頬を痛そうに押さえながら、背中をまるめ、倒れそうな感じでやって来て、椅子に腰かけた。
すぐ後ろにはご主人と思われる男性が寄り添っていて、自販機で買った飲み物を手渡すと、「会計に行ってくるから」とロビーに向かっていった。
椅子に座る女性は辛そうに身体を曲げ、頬を押さえ、俯いている。



その様子を気の毒に思っていた私だが、どうしたわけか、いきなり2,3回咳き込んでしまった。


その瞬間だ。
うずくまるように座っていた女性が、シャキッと立ち上がり、間髪入れず、ササッとロビーに行ってしまった。


はぁ?  ええっ! なになに……
呆気にとられながらも「もしかしてコロナ菌持ちと思われた?」ぐらいのことは予想できた。
コロナの嫌われ度、半端ない。
あれほど萎れていたのに、あの俊敏さ。
女性が姿を消したロビーの方を見ながら、なんだか急に可笑しくなってきて、どんどん可笑しくなってきて、両手で覆ったマスクの中で笑いが止まらなくなってしまった。


彼女、あの様子だと痛みも去って、元気になってしまった気がする。
きっと!

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