心よ ありがとう
心をそっととり出して ことし1年、ありがとう。
ずいぶん痩せて、元気がない。
涙も少し、
笑いも少し、
ユーモアも思いやりもあと少し。
心をそっと抱きしめて、
やさしくやさしく磨きましょう。
勇気もわずかに1回分。
キャベッジ・グループ永田明正さんの詩集「生きるんだ愛」の中の「心よ ありがとう」と題した1篇の詩を、年の終わりにとり出すようになって30年以上になりますが、1年前、少し弾力もなくなってきた“心”を取り出して磨いたばかりなのに、瞬く間に月日が経過し、もう年の瀬を迎えてしまいました。
そう、あと1日で令和3年2021年も終わります。
この1年、夫の病の進行という辛い現実と向き合ってきた私の“心”ですが、実のところ案じていたよりもずっと元気で安心しています。
だって夫婦二人暮らしですから、支え合うためには笑いもユーモアも思いやりも、空っぽにしてしまうわけにはいきませんから。
明日の夜は、例年以上に優しく優しく磨くつもりです。
そしていっぱいいっぱい抱きしめて元の場所に返し、迎える年の諸々に向き合っていきましょう。